第1期AIフロンティアプログラム成果報告会
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開催概要
AIチップ・次世代コンピューティング分野における優れた能力を有する人材を発掘し、既存の延長線上にない発想や新規アルゴリズムの考案、AI技術 (ハード・ソフト) を活用した新しいアプリケーションを創出できるような人材を育成する「AIフロンティアプログラム」の第1期育成対象者による成果報告会を、2020年2月21日 (金) に東京・秋葉原のUDXシアターにて実施いたします。
第1期AIフロンティアプログラムでは、AI技術を駆使してイノベーションを創出することのできる独創的なアイデアや技術を有し、これらを活用する優れた能力を持つ4名の若手人材を、公募を通じて発掘したうえで、AI分野における実践的能力を高度化するために必要な資源の提供に加え、伴走型で研究開発支援や技術・経営等に関するアドバイスの提供等の支援を行ってきました。報告会では、これら4名の育成対象者による研究開発内容とその成果についてプレゼンテーションを実施いたします。さらに、その発表内容等をもとにPM・メンターによる審査を行い、育成対象者の中で特に優れた能力を有し、リーダーシップと突破力を兼ね備えた人材に対して、これからのAI分野を牽引していく存在として「AIフロンティアパスファインダー」の称号を授与します。
また、世界に先駆けてモバイルARシステムやマルチタッチの研究を行うなど、日本を代表する情報科学者である、東京大学大学院情報学環の暦本純一教授による「Human-AI-Integration:AIによる人間拡張」と題した講演も予定しております。
- 日 時
- 2020年2月21日 (金) 15:30~18:30 (開場15:00)
※諸事情により開始時刻を15:00→15:30に変更しておりますのでご注意ください - 会 場
- UDXシアター (東京都千代田区外神田4-14-1-4F)
- 参加料
- 無料
- 定 員
- 150人 (うち一般枠120人)
- 進 行
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- 開催挨拶
- 育成対象者成果報告 (4組)
- 講演「Human-AI-Integration:AIによる人間拡張」
- 第2期AIフロンティアプログラム公募について
- AIフロンティアパスファインダー発表・表彰
- 主 催
- 経済産業省、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO)
- 運 営
- 一般社団法人未踏
成果報告内容
文章を自動生成するWeb執筆支援ソフトウェア
発表者:大曽根 宏幸 (筑波大学 情報学群 情報メディア創成学類)
概 要:文章執筆時に詰まってしまう人は多い。本プロジェクトでは、言語モデルを日本語の大規模データセットで事前学習させ、様々なライターの課題・目的に応じた条件付け・転移学習を行い、執筆者の文章をもとに続きの文や節を自動生成・提示して、言葉選びや展開力といった執筆能力の幅を広げるためのソフトウェアを開発した。
救急外傷診療における「損傷臓器評価装置」の検証
発表者:岡田 直己 (大阪急性期総合医療センター 高度救命救急センター / 静岡済生会総合病院 救急医)
概 要:高齢化とともに救急患者が増加し、重症患者の見極めと早期対応の困難さが増している。今回は、数ある救急症例の中で最も緊急度の高い区分に入る外傷について、全身のCT画像を学習させたモデルを作成し、CT画像から重症患者を早期発見する方法を検証した。
作業工程分析を支援するための教師なし作業検出手法の開発
発表者:片岡 翔太郎(長岡技術科学大学 工学部 情報・経営システム工学課程)
概 要:作業工程分析は、工場の生産効率向上のために活用されるインダストリアルエンジニアリングの1手法だが、実施コストが非常に高いため、日本の産業を支える中小規模の工場では実施が難しい。そこで、作業工程分析の容易化を目指して研究開発を行い、その第一段階として、教師なしによる動画からの作業検出手法を開発した。
深層生成モデルを用いたロボットのための道具創造
発表者:藤元 陸 (電気通信大学大学院 情報理工学研究科 機械知能システム学専攻)
概 要:
家庭用サービスロボットの作業効率を向上させるために、作業内容に応じた道具を適宜切り替えて使用することが考えられるが、一般家庭の道具は人間の利用が前提のため、ロボットが使いやすい形状の道具は少ない。本プロジェクトでは、生成モデルを活用してロボット自身が最適な形状の道具を創造するシステムの開発を目指した。
講演概要
有名なSF作家A.C.クラークは、「人間が道具を発明したというのは真実の半面でしかない。むしろ、道具が人間を発明したと言うほうがより正確だろう」と言っています。我々は自らが発明した技術により進化していきます。人間の能力を、コンピュータやAIの能力と競合的に捉えたり、どちらが優れているのかと考えたりすることはあまり意味がありません。人間とAIの能力が相補的に機能し、相互に補強していったとき、われわれはどのような進化を遂げるのでしょうか。講演では、人間拡張とAIの関係について話したいと思います。
暦本 純一
(東京大学大学院 情報学環 教授、ソニーコンピュータサイエンス研究所 副所長)
情報科学者。
世界初のモバイルAR(拡張現実)システムNaviCamを1990年代に試作、マルチタッチの基礎研究を世界に先駆けて行うなど常に時代を先導する研究活動を展開している。
現在はHuman Augmentaionと呼ぶ、人間の能力拡張のためのテクノロジーを追求し、人間とAIの能力がネットワークを越えて相互接続・進化していく未来社会ビジョン Internet of Abilities (IoA) を提唱している。
参加申込フォーム
問い合わせ
成果報告会に関するお問い合わせは、以下の事務局までE-mailでご連絡ください。
一般社団法人未踏 AIフロンティアプログラム運営事務局 (担当:峰本、吉住)
E-mail:ai-frontier@mitou.org
※ご連絡の際には、メールの件名 (題名) を必ず「成果報告会問い合わせ」とし、本文に、「氏名 (ふりがな)」「所属組織名 (部署名)」「電話番号」「E-mailアドレス」を明記してください。